(M A S U)は2022年春夏コレクションを、2021年7月31日(土)に東京・寺田倉庫で発表。ショー演出はに引き続き、クリエイティブ集団・ペリメトロン(PERIMETRON)に所属する佐々木集が手掛けた。靄の向こうある光明に手を伸ばして
「前回のコレクションの後から宙に浮いた奇妙な感覚が続いていました。大きな挑戦を経てブランドの前進を肌で感じることができる一方で、世の中は混沌としている。しかし、ポジティブな未来が想像しにくい時代だと感じながらも、この漠然とした不安を新しいエネルギーに変えられる、変えなければいけないと思いました。」
そう語るエム エー エス ユーのデザイナー・後藤愼平の思いは、ショーの演出に如実に表れていた。重く地面に這い蹲る様に靄が広がる会場にはスポットライトが点灯している。今季のテーマは“silver lining in the cloud”。曇天の奥にある太陽が放つ、滑らかで強烈な光線を意味する。少年時代の妄想、希望に満ち溢れたイマジネーション
「自分がもっとも未来を楽しみにしていたのはいつだっただろうか?」
今季のコレクションを制作するにあたり、自ら立てた問いの答えは“1970年代のファッ
グッチ靴コピーションカルチャーに夢中だった少年の頃”だった。きらめくステージに立ち、熱狂する観客を魅了する、スターとなった自分の姿を妄想し心躍る未来を想像していた。
そんな少年時代の記憶を元にデザインした服たちには、“スター(=星)”のを散りばめた。星柄のカット、星型のつけ襟、レザーベストに描いたの宇宙模様...純粋な心で描いた幼き頃のイマジネーションを掘り起こし、大人になった自分がそれを服に落
ブランドイヤリングコピーとし込む。
やルームウェア、パジャマといったシチュエーションウェアからインスピレーションを得た、どこか懐かしさを感じさせるシルエットのアイテムも散見された。こちらも少年時代を思い起こさせるようなピースたちだ。快活で明るいカラーパレット
快活で明るいカラーパレットは、“希望”を感じさせる要素。赤や緑、黄色といったカラーで彩ったアイテムたちは、濃い靄の中でもはっきりと視認することができ、コレクションピースとしてもちろん、ショー会場でも存在感を発揮した。エム エー エス ユーらしい“捻り”も健在
エム エー エス ユーの過去のコレクションを想起させる、透け感のあるの使用や、やベストで展開されたポップコーントップスもユニークな表情を演出する。、クローバー柄、のヘム、編み上げのディテールといったポイントも複数取り入れ、エム エー エス ユーらしい捻りを効かせたコレクションに仕上げていた。